業務の隙間を埋める技術メモ。

「それ、作れるか?」より 「それ、作って大丈夫か?」を考えたい。 業務で“ちゃんと使える”かどうかを、 実際に手を動かして確かめたログを残しています。

2026-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日本のAI開発の立ち位置と、現場エンジニアはどう向き合うべきか

AI

※今回は若干マクロ的な観点からの考察です。 AI、特に生成AIの進展は、ここ数年で社会や産業の前提条件を大きく変えつつあります。ChatGPTに代表される大規模言語モデル(LLM)の登場以降、「AIを使うかどうか」ではなく「AIを前提にどう設計するか」が問わ…

Cursorって何がいいの?をAIに聞くと「普通の答え」しか返ってこないので、会社で使っていい人・ダメな人の観点で整理してみた

AIに「Cursorって何がいいの?」と聞くと、だいたい返ってくるのは、こんな答えです。 CursorはAIを統合した次世代のコードエディタです。自然言語でコード生成や修正ができ、生産性向上が期待できます。 ……はい、それは知っています。 でも、会社でツール選…

NetSuiteにExcelっぽい操作感を持ち込むのはどこまでアリか、実際にやってみた 〜Suiteletで予算入力用シートをそのまま置く実験ログ〜

結論(先に) NetSuite標準UIだけだと Excelっぽさは足りない でも Suitelet + スプレッドシートUIを使えば 「ほぼExcel」な入力画面は出せる 予算入力・修正・再提出まで、意外と現実的 ただし、ロール制約と操作責任は要注意。これは「便利だから誰でも触…

Power Automate と n8nを比べてみた 〜「分析」が嫌いな人間が、比べることで腹落ちさせた話〜

「分析」という言葉が嫌いだ、という話から始めたい 「分析します」と言われると、なぜか正しいことが言われる前提になる空気がある。 でも実際はどうか。 何を見たのか分からない 何と比べたのか分からない 結果だけそれっぽい言葉でまとめられる それを「…

Power Automate と Pythonで Excel いじりを比べてみた 〜結局どっちが勝つのか、実務で試した結果〜

結論(先に言う) 勝敗は用途で完全に分かれる。 業務フローに組み込みたい・人が触る前提 Power Automateの勝ち 処理量・柔軟性・ロジック重視 Pythonの圧勝 「Excelをどう使いたいか」を間違えると、どっちを選んでも地獄を見る。 今回やったこと(比較…

NetSuite保存検索がうるさすぎる問題をどうにかした話 〜「絶対にヒットしない条件」を安全に量産する方法〜

結論(先出し) NetSuite保存検索の「条件を1個入れるたびに検索が走る問題」は、 インラインのカスタムフィールドを1つ追加し 「そのフィールドに値が設定されていること」を初期条件にする ことで、保存検索だけを使って、実質“検索実行ボタン付きフォーム…

世紀末オフィスを救え。 椅子取り合戦を終わらせるため、Power Platformだけで座席予約アプリを作ってみた話

きっかけ:静かなオフィス、荒ぶる全社会議の日 普段のオフィスは、正直がらんどう。固定席もないし、来客も少ない。「今日はどこ座ろうかな」くらいの、のどかな世界。 ところが全社会議の日。 リモート勤務のメンバーが一斉に出社し、開場と同時に始まる椅…

キャッシュアウト予測と承認フローの関係 〜現場で実際に起きた「ちょっとした混乱」から考える〜

はじめに ちょっとDX事例からそれるけど、これはこれで現場の困った事例を挙げてみますね。 1. まず、現場で何が起きたのか ある月末のこと。 経理「今月の支払、だいたいこのくらいです」 社長「“だいたい”じゃなくて、来月の資金繰りを見たいんだよ」 経理…

承認フローが遅い“本当の理由”をPythonで可視化してみた

「承認が遅いんです」は、だいたい誰のせいでもない ある日、業務部門からこんな話を聞きました。 「承認フローがとにかく遅くて…月末になると全部詰まるんですよね」 よくある話です。でもここで不思議なのが、 承認者がサボっているわけでもない フロー自…

「それ、VBAで作るやつじゃないですよね…」 〜Power Automate案件をVBAで3日溶かしかけた話〜

ある日の雑談から始まった たまたま経理の女性と話す機会がありました。雑談の流れで、最近の業務効率化の話に。 「最近、何か頼まれて作ってるものあるんですか?」 すると、少し困った顔でこう返ってきました。 「経理主任から、仕入れ先から請求書のメー…

予算表と実績データをつなげてみた話 〜PythonとPower Platformで「合ってないところ」が見えるようになった〜

正直な出発点 予算と実績は、たぶん完全には合わない 予算表と実績データを扱っていると、最初からこう思ってました。 どうせ全部は合わない 部門も科目もズレる 最後は人が直す なので今回も、 きれいに一致させることは目標にしない という前提で始めまし…

熟練者が辞めた瞬間、品質は「見えない問題」になる 〜能力を測れない会社が、Power Platformで社内試験を作った話〜

とっかかり:品質問題は、ある日突然やってくる 品質問題は、いつも静かに始まる。 クレームが少し増える 手戻りが多くなる 「前はこんなミスなかったよね」が増える そして、たいていその少し前に、熟練者が一人、会社を去っている。 ある日、経営層から出…

失敗したDX案件の供養回 〜「たぶん終わらないです」と言われた朝〜

DX

はじめに:この一言がすべてだった DX案件が失敗する瞬間は、だいたい派手じゃない。 エラーも出ない。怒号も飛ばない。 ただ、ぽつりと置かれた一言で終わる。 今日の締め新システムだとたぶん終わらないです この言葉が出た瞬間、プロジェクトは静かに死ん…

「無茶振りを要件に翻訳する技術」 〜IT部門主任が“炎上案件”を静かに無力化する思考プロセス〜

AI

今回はケーススタディで行ってみます。 登場人物 自分(IT部門 主任) 現場と経営の翻訳家。 無茶振りを受けるたびに「これは事故か?」を瞬時に判断してしまう癖がある。 上司(部長) IT知識ほぼゼロ。悪気なし。 だが「とりあえず聞いてみて」が多い。 社…

【やってみた】Power Automate × NetSuiteで 「支払承認が滞る問題」を半日で解消した話

はじめに(導入) NetSuiteで支払請求書(Vendor Bill)を運用していると、こんな声、聞いたことありませんか? 「承認依頼、来てたの気づかなかった」 「誰で止まってるのか分からない」 「結局Slackで催促してる」 うちの現場もまさにこれでした。承認フロ…

キャッシュが足りないとき、何を止める?|Netsuite実験ログ

キャッシュアウト予測を出すと、必ずこの瞬間が来ます。 「……足りない」「全部は払えない」 今回は、NetSuite上の情報だけを使って“何を止めるか”をどう判断できるかを、実際に試したログとして整理します。 今回の実験テーマ 止める/止めないの判断軸 NetS…

支払承認ログを監査でどう使うか|Netsuite実験ログ

支払承認フローを作ると、次に必ずこう聞かれます。 「これ、証跡として使えるの?」「監査のとき、何を見せればいい?」 今回は、NetSuiteに残る「支払承認ログ」を、監査対応で実際にどう使えるのかを実験してみました。 今回の実験テーマ 支払承認ログは…

支払承認フローをすり抜ける事故パターン|Netsuite実験ログ

支払承認フローを作った直後は、だいたいこう思います。 「これで勝ちだ」「もう勝手に払われることはない」 でも、運用を回し始めると“普通にすり抜ける”事故が起きます。 今回は、実際に起きやすい「承認フローすり抜けパターン」をNetSuiteで再現してみた…

支払予定日を使った支払承認フローを作ってみた|Netsuite実験ログ

支払予定日を入れ始めると、次に必ず出てくる要求があります。 「この支払、本当に今払っていい?」「誰がGO出したのか分からないのが怖い」 今回は、支払予定日を判断軸にした支払承認フローをNetSuiteで実際に作って、どう使えるかを試しました。 今回の実…

支払予定日で支払請求書を管理してみた|Netsuite実験ログ

支払請求書(Vendor Bill)が増えてくると、金額よりも先にこう思うようになります。 「これ、いつ払うんだっけ?」「月末に払うやつと、来月でいいやつが混ざってる」 今回は、支払予定日(Due Date)を軸に支払請求書を管理すると、NetSuite上で何が変わる…

複数の支払請求書をまとめて支払ってみた|Netsuite実験ログ

支払請求書(Vendor Bill)が増えてくると、必ずこうなります。 「1件ずつ支払ってられない」「月末にまとめて振り込みたい」 今回は、複数の支払請求書を1回の支払でまとめて処理すると、NetSuiteの中で何が起きるのかを、実際に試したログとして残します。…

一部支払した支払請求書を削除・修正したらどうなる?|Netsuite実験ログ

一部支払をやると、次に必ずこう思います。 「金額、ちょっと間違えたな」「この支払請求書、消したいんだけど…」 今回は、 一部支払後に 支払請求書を削除するとどうなるか 金額を修正できるのか どこまで戻れて、どこから戻れないのか を 実際に試したログ…

一部支払をやってみた|Netsuite実験ログ

支払請求書(Vendor Bill)から支払まで理解すると、次に必ず出てくるのがこのケースです。 「今回は全部は払わない」「月末だから一部だけ先に払う」 今回は 一部支払を実際にやってみて、 何が残るのか 何が確定するのか どこで詰みやすいのか を整理しま…

支払請求書(Vendor Bill)から支払までをやってみた|Netsuite実験ログ

発注 → 入庫 → 返品 → ベンダークレジットここまで来て、発注サイドの最後に残るのがこの工程です。 「支払請求書を作ったあと、何をしたら“支払った扱い”になるのか?」 今回は、NetSuite日本語UI(支払請求書=Vendor Bill)前提で、 支払請求書を作った状…

返品が多い仕入先をどう見抜く?|Netsuite実験ログ

仕入先返品・返品クレジットまで一通り触ると、次に出てくるのがこの疑問です。 「で、どの仕入先が問題なんだっけ?」 今回は、 NetSuiteにすでにあるデータだけで 無理なカスタマイズをせず 実務で“使える切り口”として 返品が多い仕入先を見抜く方法を試…

返品したらお金はどう戻るのか?|Netsuite実験ログ

仕入先返品を作ると、在庫は減ります。でも次に必ず出てくる疑問がこれです。 「で、お金はいつ戻った扱いになるの?」 今回は、 仕入先返品をしただけでは何も戻らない理由 お金が戻る“本当のトリガー” 実務で混乱しやすいポイント を 実験ログ形式で確認し…

仕入先返品をやってみた(販売返品との違い)|Netsuite実験ログ

入庫数量を間違えたとき、「入庫を削除できない」「会計が確定している」――そんな場面で登場するのが 仕入先返品 です。 今回は、 仕入先返品を実際に作ってみた 販売返品(返品請求書)と何が違うのか 在庫・会計・履歴がどう動くのか を 実験ログ形式でま…

入庫したけど数量を間違えた|NetSuiteで実際に試した修正ログ

発注書 → 入庫まで理解すると、次にほぼ確実に起きるのがこれです。 「あ、入庫数量入れ間違えた」「10来たと思ってたけど、実際は8だった」 今回は、 入庫数量を間違えたときにどうなるか どこまで修正できて、どこから戻れないかを実際に試しました。 今回…

入庫したら在庫はどう動く?(出荷との比較)|NetSuite実験ログ

前回の記事では、発注書は在庫を増やす“予定”でしかない、というところまで確認しました。 今回はその続きとして、 実際に入庫すると何が起きるのか 出荷と何が同じで、何が違うのか を 実際の操作ログで確認します。 今回のゴール 入庫の基本挙動を理解する…

発注書を作ってみた(受注と何が違う?)|NetSuite実験ログ

これまでの記事では、受注・出荷・請求・返品と「数量が減っていく世界」を見てきました。 今回からはその逆、「数量が増えていく世界=発注サイド」に入ります。 まずは基本中の基本、 発注書(Purchase Order)を実際に作ってみて 受注(Sales Order)と何…