業務の隙間を埋める技術メモ。

「それ、作れるか?」より 「それ、作って大丈夫か?」を考えたい。 業務で“ちゃんと使える”かどうかを、 実際に手を動かして確かめたログを残しています。

発注書を作ってみた(受注と何が違う?)|NetSuite実験ログ

 

これまでの記事では、
受注・出荷・請求・返品と
「数量が減っていく世界」を見てきました。

今回からはその逆、
「数量が増えていく世界=発注サイド」に入ります。

まずは基本中の基本、
👉 発注書(Purchase Order)を実際に作ってみて
👉 受注(Sales Order)と何が違うのか
を確認しました。


今回のゴール

  • 発注書の基本操作を確認

  • 受注との思想の違いを理解

  • 「同じ画面に見えて別物」感をつかむ


ケース設定(共通)

商品

  • 商品B(在庫商品)

取引先

  • ベンダーX


① まず発注書を作ってみた

操作ログ

  1. 「取引」→「購買」→「発注書」を新規作成

  2. ベンダー:ベンダーX

  3. 商品B

  4. 数量:10

  5. 保存


作成直後の発注書の状態

  • 発注数量:10

  • 受領済:0

  • 受領残:10

  • 在庫:変化なし

👉
「発注した=在庫が増えた」ではない


② 同じ数量10で受注を作った場合

比較のため、同じ商品で受注を作るとどうなるか。


受注直後

  • 受注数量:10

  • 出荷済:0

  • 出荷残:10

  • 在庫:予約される(設定次第)

👉
在庫に影響が出る


③ 最大の違い:在庫への影響

タイミング 受注 発注
作成時 在庫引当あり 影響なし
実績発生 出荷で減る 入庫で増える

👉
発注は未来、受注は約束


④ 次のステップが逆

受注の次

  • 出荷 → 請求

発注の次

👉
画面は似てるが、流れは完全に逆


⑤ 数量の考え方が逆

受注

  • 数量=「これから減る量」

  • 出荷済が増えるほど完了に近づく


発注

  • 数量=「これから増える量」

  • 受領済が増えるほど完了に近づく

👉
ここを混同すると在庫が壊れる


⑥ 修正・削除の考え方も違う

発注書の修正

  • 受領前:比較的自由

  • 一部受領後:制限あり


受注の修正

  • 出荷前:比較的自由

  • 出荷後:慎重

👉
どちらも「実績が出たら戻れない」思想


⑦ 実務でよくある勘違い

「とりあえず発注書を作れば在庫が増える」

❌ 増えない
👉 入庫して初めて在庫


「受注と同じ感覚で消せばいい」

❌ 危険
👉 会計・在庫が絡む


やってみて分かったこと

  • 発注書は「予定表」

  • 受注は「約束」

  • 出荷と入庫は完全に鏡写し

NetSuiteは
左右反転の世界を同時に管理しているERP


まとめ

  • 発注書は在庫を増やす“予定”

  • 受注は在庫を減らす“約束”

  • 数量・実績の考え方は真逆

ここを理解すると、
在庫が合わない理由の半分は消えます。