入庫数量を間違えたとき、
「入庫を削除できない」「会計が確定している」
――そんな場面で登場するのが 仕入先返品 です。
今回は、
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仕入先返品を実際に作ってみた
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販売返品(返品請求書)と何が違うのか
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在庫・会計・履歴がどう動くのか
を 実験ログ形式でまとめます。
今回のゴール
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仕入先返品の正体を理解する
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「入庫修正」との違いを切り分ける
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販売返品との構造差をつかむ
ケース設定
前提
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商品:商品B(在庫商品)
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発注数量:10
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実入庫:8
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誤って入庫:10
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仕入請求書:作成済み
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入庫は削除不可、数量修正も不可な状態。
① 仕入先返品を作ってみた
操作ログ
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入庫(受領)を開く
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「仕入先返品」を作成
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数量:2
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保存
作成後の状態
在庫
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-2
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余分だった在庫が減る
発注書
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発注数量:10
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受領済:10
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受領残:0
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発注実績は変わらない
② 会計はどうなる?
状況別まとめ(一般的設定)
| タイミング | 動き |
|---|---|
| 入庫 | 在庫資産増 |
| 仕入請求 | 買掛金計上 |
| 仕入先返品 | 在庫減 |
| 返品クレジット | 買掛金減 |
👉
返品は「請求」とセット
③ 販売返品(返品請求書)と比べてみた
ここが一番混乱しやすいところ。
構造比較
| 観点 | 仕入先返品 | 販売返品 |
|---|---|---|
| 起点 | 入庫 | 出荷・請求 |
| 在庫 | 減る | 増える |
| 相手 | 仕入先 | 顧客 |
| 会計 | 買掛金減 | 売掛金減 |
| よくある理由 | 入庫ミス・不良 | 返品・キャンセル |
👉
完全な鏡構造
④ 「在庫調整」との違い
よくある逃げ道。
在庫調整を使った場合
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在庫は合う
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理由が消える
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原因分析できない
仕入先返品を使うと
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なぜ減ったか残る
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仕入先評価に使える
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業務フローが説明できる
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ERP的にはこちらが正解
⑤ よくある勘違い
❌ 発注数量を減らす
👉 発注と実績が破綻
❌ 入庫を修正したつもりになる
👉 履歴が残らない
⑥ 実務でのおすすめ運用
使うべきケース
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入庫確定後の数量差異
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不良品返却
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仕入先過納
使わないケース
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入庫直後で削除できる場合
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物理返品がない場合
やってみて分かったこと
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仕入先返品は「ミスの後始末」ではない
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正式な業務フロー
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将来の改善材料
NetSuiteは
なかったことにする修正を嫌う
まとめ
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入庫確定後の修正は「返品」
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仕入先返品は販売返品の裏返し
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在庫調整は最後の手段