業務の隙間を埋める技術メモ。

「それ、作れるか?」より 「それ、作って大丈夫か?」を考えたい。 業務で“ちゃんと使える”かどうかを、 実際に手を動かして確かめたログを残しています。

一部支払した支払請求書を削除・修正したらどうなる?|Netsuite実験ログ

 

一部支払をやると、次に必ずこう思います。

「金額、ちょっと間違えたな」
「この支払請求書、消したいんだけど…」

今回は、

  • 一部支払後に

    • 支払請求書を削除するとどうなるか

    • 金額を修正できるのか

  • どこまで戻れて、どこから戻れないのか

実際に試したログとして整理します。


※用語前提(日本語UI)

  • 支払請求書 = Vendor Bill

  • 支払 = Bill Payment


今回のゴール

  • 一部支払後の「触ってはいけない境界線」を知る

  • 正しいリカバリ手段を理解する

  • 会計事故を未然に防ぐ


ケース設定

前提

  • 仕入先:A社

  • 支払請求書:¥100,000

  • 一部支払:¥60,000

  • 未払残:¥40,000


① 一部支払後の状態を確認

支払請求書

  • ステータス:一部支払済

  • 残高:¥40,000


支払

  • 支払額:¥60,000

  • 確定済

👉
この時点で会計実績が発生している


② 支払請求書を削除しようとしてみた

実験結果

  • ❌ 削除できない

  • ❌ エラーが出る

👉
理由:支払と紐づいている


③ 支払請求書の金額を修正してみた

試したこと

  • 請求金額:¥100,000 → ¥90,000


結果

  • ❌ 保存できない
    または

  • ❌ 残高が合わないエラー

👉
支払済み部分と整合しなくなる


④ じゃあ、どう直すのが正解?

ここが一番重要。


パターン① 支払自体が間違っていた場合

正解ルート

  1. 支払を削除

  2. 支払請求書が「未支払」に戻る

  3. 支払請求書を修正 or 削除

  4. 正しい支払をやり直す

👉
支払が起点


パターン② 請求金額が間違っていた場合

正解ルート

  • ベンダークレジットを作成

  • 差額を相殺

👉
履歴を残して調整


⑤ 月を跨いでいた場合

状況

  • 一部支払:前月

  • 会計期間クローズ済


結果

  • ❌ 支払削除不可

  • ❌ 支払請求書修正不可


正しい対応

  • ベンダークレジット

  • 追加請求(必要なら)

👉
もう戻れない


⑥ よくあるNG対応

❌ 在庫調整や手修正で合わせる

👉 原因が消える


❌ 無理に金額を書き換える

👉 監査で詰む


⑦ 販売サイドと比較すると

仕入 販売
一部支払 一部入金
支払削除 入金削除
クレジット クレジットメモ

👉
思想は完全に同じ


やってみて分かったこと

  • 一部支払は「戻りにくさ」を生む

  • NetSuiteは支払実績を最優先する

  • 修正より「打ち消し」が基本思想


まとめ

  • 一部支払後、支払請求書は直接触れない

  • 修正したいなら「支払」から戻す

  • 月跨ぎ後はクレジットで調整

NetSuiteは
「払った事実」を絶対に壊させないERP