業務の隙間を埋める技術メモ。

「それ、作れるか?」より 「それ、作って大丈夫か?」を考えたい。 業務で“ちゃんと使える”かどうかを、 実際に手を動かして確かめたログを残しています。

Claudeのプロジェクト機能でNetSuite開発してみた

「AIで開発って実際どうなの?」と思っている人、たぶん多いはず。自分もその一人で、これまでChatGPTを使ってそれなりに開発っぽいことはしてきましたが、正直“最後までスムーズに動くコード”にたどり着くまでの試行錯誤はかなり重めでした。

そんな中で、今回Claudeの「プロジェクト機能」を使って、NetSuiteのスクリプト開発をやってみたので、体験ベースでまとめてみます。

 


まず結論:これは“別物”だった

最初に率直な感想を書くと、ChatGPTとは完全に別ジャンルの体験でした。

良い意味でも、ちょっと困る意味でも。


バグがほぼ出ないという衝撃

これが一番インパクトありました。

これまでChatGPTで開発するときって、

  • 生成されたコードはまずすぐには動かない

  • 5回〜10回くらい修正させてようやく動く

  • 下手すると既知のバグをまた入れてくる

みたいな流れが“普通”だったんですよね。

メジャーなPythonならともかく、NetsuiteのSuiteScriptなどという超マイナー言語、しかもローカル動作不可という基盤では特に。

 

でもClaudeのプロジェクト機能は違った。

  • 初回生成でほぼ動く

  • 明らかなロジック破綻がない

  • 同じバグを繰り返さない

これ、「たまたま」ではなくて一貫してそういう挙動でした。


手戻りがほぼゼロ

もう一つ大きかったのがこれ。

ChatGPTでありがちな、

  • 直したはずのところがデグレる

  • 指示した内容が一部抜ける

  • なぜか一部のコードを省略する

みたいな“人間っぽい雑さ”が、Claudeではかなり少ない。

むしろ、

「この修正を入れると別の処理に影響するので、こういう形で対応します」

みたいな設計レベルの配慮が入る。

正直ここは「モデルの思想が違うのでは?」と感じたポイントでした。


ただし…めちゃくちゃ時間がかかる

ここはトレードオフ。

Claudeのプロジェクト機能は、

  • 1回の生成が長い

  • 待ち時間が普通に発生する

  • 体感“コーヒータイム”

という感じ。

なので使い方としては、

  • 指示をまとめて投げる

  • 待つ

  • レビューする

という**“非同期開発スタイル”**になります。

リアルタイムにガンガン直していく、というよりは
「まとめて依頼して、まとめて受け取る」感じ。


ChatGPTはやっぱり強い(役割が違う)

ここで改めて思ったのが、

ChatGPTはやっぱり優秀です。

特に強いのは、

  • 複雑な問題の整理

  • 要件の言語化

  • 思考の壁打ち

このあたりはClaudeより明確に使いやすい。

なので実際の運用はこうなりました:

  • 設計・整理 → ChatGPT

  • 実装 → Claude

この分担、かなりしっくりきます。


NetSuite開発だとGeminiの影も見える

ちなみに体感ですが、
NetSuiteのスクリプト開発に限ると、

Geminiの方が“ピンポイントで強い”場面もありました。

特に、

  • API仕様に沿った書き方

  • 細かい構文の最適化

あたりはGeminiが一歩リードしてる印象。

ただし、

  • 全体の完成度 → Claude

  • 局所最適 → Gemini

みたいな棲み分けです。


最大のネック:使用量制限

ここはかなり現実的な問題。

Claude(Proプラン)だと、

  • 1回の生成で5時間枠の7割くらい消費

  • 連続でバンバン作るのは厳しい

つまり、

  • 一気に作る → 追加課金が必要

  • 節約する → 毎日コツコツ

という運用になります。

これはプロジェクト規模が大きくなるほど効いてきます。


実際にやってみて分かったコツ(重要)

ここはかなり実践的な話。

① 最初の情報投入が9割

Claudeは「途中で調整」よりも、

最初にどれだけ正確な情報を渡せるか

で品質が決まります。

具体的には:

  • 要件定義をテキストで整理

  • NetSuiteの対象レコード・フィールド明示

  • 入出力仕様を明確化

  • エラーケースも先に書く

ここをサボると一気に精度が落ちる。


② プロンプトは“短く”ではなく“構造化”

ChatGPTだと短く投げて対話で詰めるスタイルが多いですが、Claudeは逆。

  • 箇条書き

  • セクション分け

  • 前提条件の明示

みたいに仕様書っぽく書く方が強いです。


③ 一発生成前提で考える

Claudeは「あとで直す」よりも、

一発で完成形を取りにいく

方が結果的に効率いい。

なので:

  • 小出しにしない

  • まとめて依頼する

  • 完成像を具体化する

これが重要。


まとめ:どう使い分けるか

今回の体験を一言でまとめると、

  • ChatGPT → 思考の相棒

  • Claude → 実装エンジン

  • Gemini → 技術特化スナイパー

という感じ。

そしてNetSuite開発に限って言えば、

Claudeのプロジェクト機能はかなり実戦投入レベル

でした。

ただし、

  • 使用量制限

  • プロンプト設計の難易度

この2つは無視できない課題。


最後に

正直、「AIで開発」はまだ過渡期だと思っていましたが、
今回で認識が変わりました。

“使い方次第で普通に戦力になる”

ただし逆に言うと、

使い方を間違えると従来と何も変わらない

この差はかなり大きいと感じます。

 

従来と何も変わらないのに、なんか出来た気になってしまう危うさもある。

AIを使うにはまず、人間側が今までの開発スタンスをどうシフトしていけるか。

そこを考える格好の機会になりましたよ。